機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─第57回日本小児感染症学会総会・学術集会:会長講演─

子どもたちの明るい未来のために―遺伝子・感染・免疫を理解して症例から学ぶ―

松原 知代1)

1)獨協医科大学埼玉医療センター小児科


症例との出会いは一期一会である.日常診療ではcommon diseaseがほとんどだが,稀な症例に時に遭遇する.今はネット環境があればどこででも文献検索が可能で,図書館に通い,棚から雑誌を探してコピーしていた時代がなつかしくさえ感じる.学術集会参加は,新しい知識が得られディスカッションの格好の場である.川崎病発見者の故川崎富作博士は,川崎病の第一症例をみた際に,無理に既存の病名をつけずにあえて「診断不明」とサマリーに記載したと述べている1).それが1年後の2例目の出会いを引き寄せて新しい病気の発見に結びついた.
小児のさまざまな疾患のなかで感染症はもっともポピュラーな疾患の一つで,病原体感染自体でなくそれによって引き起こされる宿主の免疫反応が病態を形成する.宿主の反応は遺伝子の影響を受けている.感染症専門医にとっても免疫を理解することは重要である.
本学術集会では,感染症が関わる免疫疾患として「川崎病のすべて―甘く見てはいけない川崎病」「症例から学ぶ最新原発性免疫不全症」「発熱と発疹で見逃してはいけない自己炎症性疾患」のシンポジウムを企画した.会長講演ではイントロダクションとして筆者の経験を中心に述べた.

連絡先 〒343-8555 越谷市南越谷2-1-50

小児感染免疫 38 (2):177─183,2026

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