─症例報告─
血清学的再検査で診断された先天梅毒の1例
堀之内 健祐1), 児玉 祐一1), 櫨木 大祐1), 楠生 亮1), 野村 裕一1), 福重 寿郎1)
1)鹿児島市立病院小児科
妊娠中の梅毒抗体が陰性だった母体から出生した児の先天梅毒の診断は容易ではない.症例は日齢21の新生児.妊娠13週時の母体梅毒抗体検査は陰性であった.妊娠27週に性器ヘルペスウイルス感染を発症し内服治療で軽快した.児は在胎39週4日,体重2,770g,帝王切開で出生し,日齢6に退院した.日齢21に発熱と哺乳不良で入院し,紅色丘疹と肝腫大を認めた.WBC 9,900/μL,CRP 8.0mg/dL,血小板数7万/μLで,アンピシリン,セフォタキシム,アシクロビルを開始した.児のTreponema pallidum hemagglutination assay(TPHA)14.7 COI,rapid plasma reagin (RPR)<0.3 R.Uであった.第2病日に解熱したが,第8病日に母に淡い紅斑が出現し,TPHA,RPRが陽性であった.児のTPHAとRPRを再検査しそれぞれ182 COI,1.8 R.Uであった.臨床症状と合わせて先天梅毒と診断しベンジルペニシリンを10日間投与した.先天梅毒の診断には,臨床症状と抗体検査の両者が重要であり,疑われる場合には初回検査が陰性でも再検査を行うことが重要である.
| Key words | 先天梅毒,新生児感染症,抗体検査 |
|---|---|
| 連絡先 | 児玉 祐一 〒890-8760 鹿児島市上荒田町37-1 鹿児島市立病院小児科 |
| 受付日 | 2025年9月29日 |
| 受理日 | 2026年2月1日 |
小児感染免疫 38 (1):19─25,2026
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