機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─症例報告─

Streptococcus agalactiaeによる膿尿を認めない尿路感染症の乳児例

梅田 聡太1), 梶田 由衣1), 朱田 貴美1), 伊藤 育容1), 町田 裕之1), 清宮 絵里1), 吉川 奈央子1), 藤井 まどか1), 小張 真吾1), 磯崎 淳1)

1)横浜市立みなと赤十字医病院小児科


Streptococcus agalactiae(group B Streptococcus:GBS)は,新生児や乳児において敗血症や髄膜炎,肺炎などの侵襲性感染症の原因として知られているが,尿路感染症(urinary tract infection:UTI)の原因となることは稀である.症例は生後10か月,女児.発熱を主訴に来院し,尿検査で膿尿を認めなかった.カテーテル採取の尿塗抹でGram陽性球菌が鏡検され,UTIを疑い,加療を目的に入院した.後日,尿培養検査でGBSが分離・同定され,同菌によるUTIと診断した.入院中に施行した排尿時膀胱尿道造影検査で,両側の膀胱尿管逆流を認めた.Gram陽性菌を起因菌とするUTIでは膿尿を認めにくい可能性があり,UTIを疑う症例では膿尿を認めなくとも塗抹鏡検や尿培養を提出することが重要である.

Key words Streptococcus agalactiae,尿路感染症,乳児
連絡先 梅田 聡太 〒231-8682 横浜市中区新山下3-12-1 横浜市立みなと赤十字病院小児科
受付日 2025年3月30日
受理日 2025年5月12日

小児感染免疫 37 (3):247─251,2025

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