機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─原著─

小児専門医療施設におけるClostridioides difficile感染症の臨床像

佐浦 龍太郎1), 谷口 公啓2), 野崎 昌俊2), 岡本 裕也3), 萩原 真一郎1), 惠谷 ゆり1)

1)大阪母子医療センター消化器・内分泌科 2)同 周産期・小児感染症科 3)同 臨床検査科


本邦における小児Clostridioides difficile感染症(CDI)の現状は,十分に解明されていない.今回,小児専門医療施設における小児CDI患者数の経年的変化および検査,治療の妥当性を明らかにするため,後ろ向きコホート研究を行った.2016年1月から2022年12月の期間にCDトキシンの検査は313人(806検体)に実施され,41人(56検体)でCDトキシンを検出した.CDトキシンの検査数は経時的に減少したが陽性率は上昇した.CDIと診断されて治療介入が行われた34人(47検体)に関して,33人(97%)が基礎疾患を有しており,血液・腫瘍疾患が16人(47%),消化器疾患が13人(38%)で多かった.CDIに対する初期治療として,Metronidazole(MNZ)経口が22人(65%),MNZ静注が10人(29%),Vancomycin(VCM)経口が2人(6%)であった.全例で治療成功となり,治療失敗例はなかった.再発例は8人(24%)で,2回以上の再発例は2人であった.初期治療がMNZ経口,MNZ静注,VCM経口の場合の再発はそれぞれ1人(4.5%),6人(60%),1人(50%)であった.小児専門医療施設におけるCDIは基礎疾患を有する患者がほとんどであり,初期治療の多くがMNZであっても全例が治療成功したが,MNZ静注では再発が多い可能性が示唆された.

Key words 小児,Clostridioides difficile,Metronidazole,Vancomycin,再発
連絡先 佐浦龍太郎 〒594-1101 和泉市室堂町840 大阪母子医療センター消化器・内分泌科
受付日 2024年6月28日
受理日 2025年1月8日

小児感染免疫 37 (1):15─24,2025

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