─症例報告─
ftsI 変異を認めたHaemophilus influenzae f型莢膜株による細菌性髄膜炎の小児例
森 春輝1), 山本 翔大1), 渡邉 泰二郎1), 草野 泰造1), 竹内 典子2), 大楠 美佐子2), 石和 田稔彦2), 星野 直1)
1)千葉県こども病院感染症科 2)千葉大学真菌医学研究センター感染症制御分野
1歳3か月女児が発熱,けいれんを認めて5病日に当院入院となった.髄液一般検査で細胞数増多を,髄液塗沫検査でグラム陰性短桿菌を認めたため,細菌性髄膜炎と診断した.FilmArrayⓇ 髄膜炎・脳炎パネル検査でHaemophilus influenzaeが陽性となり,血液および髄液培養検査で同菌が検出された.硬膜外膿瘍の合併も疑われたため計4週間の抗菌薬投与を行ったが,聴力障害を合併した.PCR法による血清型判別とftsI解析によって,原因菌はH. influenzae type f (Hif),genotype β-lactamase non-producing ampicillin-resistant strain (gBLNAR)と判定した.本邦ではまだ報告が少ないgBLNAR-Hifによる小児髄膜炎例であり,H. influenzae非b型莢膜株の血清型同定・遺伝子解析およびその薬剤耐性の動向に今後も注意が必要である.
Key words | Haemophilus influenzae type f,ftsI変異,髄膜炎,ST124 |
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連絡先 | 森 春輝 〒266-0007 千葉市緑区辺田町579-1 千葉県こども病院感染症科 |
受付日 | 2024年3月1日 |
受理日 | 2024年7月27日 |
小児感染免疫 36 (3):265─271,2024
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