機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─2023 年度小児感染症ハイレベルコース講義─

小児の術後発熱のマネジメント

清水 彰彦1)

1)群馬県立小児医療センター感染症科


術後発熱の原因は多岐にわたり,なかには重篤な感染症も含まれる.術後発熱は,以下の4つの時期に分類して考えると良い.術直後(術後数時間まで),早期(術後0〜3日),後期(4〜30日),遠隔期(30日以降)である.術直後の発熱の原因として,感染症はまれである.早期には,肺炎や尿路感染症などが比較的多くみられるが,手術部位感染症(SSI)は少ない.後期には,SSIが増加するが,血管内カテーテルなどの医療デバイスに関連する感染症も起き得る.遠隔期には,手術とは関連のない発熱が多くなるが,手術によって留置された人工物に関連したSSIもみられる.術後発熱の患者の評価において重要な点は,バイタルサインなどの重症度,詳細な病歴,丁寧な診察である.薬剤熱など感染症以外の原因も多いため,感染症以外の疾患も鑑別診断にあげ,必要な精査を行う.細菌感染を疑う所見があれば抗菌薬を開始するが,非感染性疾患が想定される場合には,抗菌薬を使用せず,臨床経過を観察することも必要である.

Key words 術後発熱,手術部位感染,感染症コンサルテーション
連絡先 清水彰彦 〒377-8577 渋川市北橘町下箱田779 群馬県立小児医療センター
受付日 2024年3月27日
受理日 2024年3月30日

小児感染免疫 36 (2):175─183,2024

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