─症例報告─
血清型34肺炎球菌による髄膜炎の1歳男児例
石丸 翔一1), 栗原 恵理佳1), 深野 優帆1), 吉田 未識1), 竹内 典子2), 大楠 美佐子2), 杉田 恵美1), 石和田 稔彦2), 金澤 正樹1), 寺井 勝1)
1)千葉市立海浜病院小児科 2)千葉大学真菌医学研究センター感染症制御分野
日本において肺炎球菌結合型ワクチン(pneumococcal conjugate vaccine;PCV)の定期接種が開始されて以降,小児肺炎球菌性髄膜炎の症例数は著明に減少した.その一方で,ワクチン非含有血清型(non-vaccine serotypes;NVTs)による髄膜炎の報告は続いている.今回,NVTsの肺炎球菌による細菌性髄膜炎の1歳男児例を経験した.特記すべき既往はなく,PCV13は4回接種済みであった.嘔吐と意識障害を主訴に搬送された.髄膜刺激徴候を認め,髄膜炎を疑い速やかに抗菌薬治療を開始した.後に血液・髄液から肺炎球菌が検出された.薬剤感受性結果はペニシリン感受性であり,臨床経過は良好で後遺症なく治癒した.血清型は34と同定された.血清型34肺炎球菌による髄膜炎の報告は少ないものの,本症例を含めてペニシリン感受性が良好であるものが多いとされてきた.一方,鼻咽腔保菌率は高いという報告もあり,PCV導入以降の侵襲性肺炎球菌感染症の原因血清型として今後注意が必要と考えられる.
| Key words | 肺炎球菌,髄膜炎,血清型34,ワクチン非含有血清型 |
|---|---|
| 連絡先 | 石丸翔一 〒261-0012 千葉市美浜区磯辺3-31-1 千葉市立海浜病院小児科 |
| 受付日 | 2023年12月16日 |
| 受理日 | 2024年1月20日 |
小児感染免疫 36 (2):139─145,2024
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