─原著─
小児周産期医療施設における院内PCR検査の臨床的有用性
相葉 裕幸1), 庄司 健介1), 船木 孝則1), 山田 全毅1, 2), 明神 翔太1), 葛西 健人1), 松井 俊大1), 河野 直子1), 小山 ちとせ1), 岩瀨 徳康1), 大宜見 力1), 宮入 烈1, 3)
1)国立成育医療研究センター感染症科 2)同 高度感染症診断部 3)浜松医科大学小児科
当院では2009 年に院内polymerase chain reaction(PCR)検査室を立ち上げ,感染症科医がコンサルテーションの一環として適応を吟味し,PCR 検査を実施してきた.2015 年10 月~ 2021 年2 月までに院内でPCR 検査を実施した患者を対象として,感染症科医がそれぞれの担当症例を振り返って記載したフィードバック票を集計し,その検査結果や担当医が評価した有用性などについて検討した.対象となった912 例のうち,年齢の中央値は2 歳(四分位範囲:0 ~ 6 歳)であった.PCR を実施する理由となった症状・徴候として,呼吸器系が270 例(30%),中枢神経系が267 例(29%)などであり,検体の内訳は,血液検体が336 例(37%),呼吸器検体が316 例(35%),髄液検体が122例(13%)であった.検査結果が臨床現場に返却されるまでの時間は,検体を提出した当日が816 例(89%),翌日が38 例(4%)であった.担当医が評価した検査の有益性として,「投薬の中止」(274 回答,30%),「感染管理に有用」(177 回答,20%)などがあげられた.中止された薬剤のうちアシクロビルが170 例(62%)と最多であった.院内PCR 検査により,検査結果を迅速に臨床現場に返却でき,担当医は投薬の中止や感染管理に関する有用性を評価していた.
| Key words | PCR,単純ヘルペスウイルス感染症,アシクロビル,感染管理 |
|---|---|
| 連絡先 | 宮入 烈 〒431-3192 浜松市中央区半田山1-20-1 国立大学法人浜松医科大学小児科学講座 |
| 受付日 | 2023年6月15日 |
| 受理日 | 2024年4月13日 |
小児感染免疫 36 (2):125─133,2024
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