─症例報告─
経皮的心房中隔欠損閉鎖術10 か月後に発症したMethicillin-sensitive Staphylococcus aureus による感染性心内膜炎
古月 瑞新1), 草野 泰造1), 森 春輝1), 渡邉 泰二郎1), 山本 翔大1), 東 浩二2), 萩野 生男3), 星野 直1)
1)千葉県こども病院感染症科 2)同 循環器内科 3)同 心臓血管外科
心房中隔欠損症(atrial septal defect;ASD)に対して,10 か月前に経皮的ASD 閉鎖術を受けた10 歳女児が,3 日間続く熱源不明の高熱を主訴に近医を受診し,全身状態不良のため当院に紹介されて入院した。Osler 結節とJaneway 疹があり,心エコーで左房と右房の閉鎖栓に付着する疣腫が確認された。血液培養でメチシリン感受性黄色ブドウ球菌が発育し,感染性心内膜炎(infective endocarditis;IE)と診断した。脳,肺,脾臓,腎臓に塞栓を認めたため,緊急で閉鎖栓摘出術,疣腫除去術並びに自己心膜を用いたASD パッチ閉鎖術を施行したところ,摘出した閉鎖栓に内皮化不全を認めた。術後に抗菌薬を6 週間投与し,後遺症なく治癒した。
小児期に留置したASD 閉鎖栓に関連したIE は本症例を含めて13 例報告されており,10 例で起炎菌は黄色ブドウ球菌,11 例で外科的手術が施行されていた。10 例は閉鎖栓留置から発症まで6 か月以上経過していた。ASD 閉鎖栓留置後は長期間経過しても,IE 発症のリスクがあることに留意する必要がある。
| Key words | 感染性心内膜炎,心房中隔欠損症,メチシリン感受性黄色ブドウ球菌,Figulla Flex Ⅱ,内皮化 |
|---|---|
| 連絡先 | 古月瑞新 〒266-0007 千葉市緑区辺田町579-1 千葉県こども病院 |
| 受付日 | 2023年11月18日 |
| 受理日 | 2023年12月16日 |
小児感染免疫 36 (1):33─41,2024
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