─症例報告─
尿路形態異常を合併したHaemophilus parainfluenzaeによる尿路感染症の1例
蓮沼 竜司1, 2), 竹下 健一1), 菱木 はるか1), 石和田 稔彦3), 濱田 洋通2), 太田 節雄1)
1)帝京大学ちば総合医療センター小児科 2)千葉大学大学院医学研究院小児病態学
3)千葉大学真菌医学研究センター感染症制御分野
Haemophilus parainfluenzae は呼吸器系の常在菌で,ときに呼吸器感染の原因菌になるが,腎泌尿器感染の原因菌としてはまれである.当院で尿路形態異常を伴ったH. parainfluenzae による上部尿路感染症を経験した.症例は1 歳5 か月の女児.1歳0 か月でEscherichia coli による上部尿路感染症に罹患し,両側水腎症を合併していた.入院2 日前から発熱,排尿時の不機嫌を主訴に受診し,上部尿路感染症で入院した.尿塗抹検査でHaemophilus 属様のグラム陰性短桿菌を多数認め,培養でH. parainfluenzae が分離された.セフォタキシム5 日間静注,アンピシリン2 日間静注,アモキシシリン3 日間内服を行った.退院後,水腎症の悪化と腎機能が改善しないため,泌尿器科で精査を行い,尿生殖洞が判明した.尿路感染症の原因菌としてH. parainfluenzae はまれであり、同定には培地選択が重要である.また,同菌の尿路感染症は尿路形態異常を合併することが多いため,尿路奇形の精査が必要である.
| Key words | Haemophilus parainfluenzae, urinary tract infection, urinary tract abnormality, hydronephrosis |
|---|---|
| 連絡先 | 蓮沼竜司 〒299-0111 市原市姉崎3426-3 帝京大学ちば総合医療センター小児科 |
| 受付日 | 2023年7月1日 |
| 受理日 | 2023年12月2日 |
小児感染免疫 36 (1):27─32,2024
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