─症例報告─
人工呼吸管理を要したヒトボカウイルス感染症の2 例
浅井 和暉1) , 大島 理利1) , 北野 英1) , 北岸 弥寿朗1) , 森 和徳1) , 傍島 宏貴1) , 小豆澤 敬幸1) , 高橋 俊恵1) , 清水 恭代1) , 安齋 祐子1) , 山本 正仁1) , 成宮 正朗1)
1)日本赤十字社長浜赤十字病院
ヒトボカウイルス(HBoV)は上気道炎などの気道感染症の起因病原体である。急性細気管支炎を起こす原因ウイルスとしてはRS ウイルス,アデノウイルスやライノウイルスに次いで高率に認められるとされている。重症例は少ないとされているが,基礎疾患を持つ児では重症化の報告もなされてきている。今回,早産超低出生体重児で出生し在宅酸素療法を要した慢性肺疾患の既往という共通した基礎疾患を持つHBoV 感染症例で,人工呼吸管理を要した2 例を経験した。基礎疾患を持つ児での重症呼吸器感染症の診療にあたっては,起因病原体としてHBoV も念頭に置く必要がある。
Key words | ヒトボカウイルス,重症気道感染症,人工呼吸器 |
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連絡先 | 浅井和暉 〒526-8585 長浜市宮前町14 番7 号 日本赤十字社長浜赤十字病院 |
受付日 | 2022年6月20日 |
受理日 | 2022年11月30日 |
小児感染免疫 34 (4):299─305,2022
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