─原著─
小児に対する沈降13 価肺炎球菌結合型ワクチンの 日常診療下における安全性評価
松本 紀子1), 大倉 征幸1), Bennett Lee2), 速水 智行2)
1)ファイザーR&D 合同会社PMS 統括部
2)ファイザー株式会社ワクチンメディカル・アフェアーズ部
沈降13 価肺炎球菌結合型ワクチン(本剤)の小児での使用実態および安全性を明らかにするため,使用成績調査を実施した.本調査は,本剤未接種の2 か月齢以上7 か月齢未満の乳幼児を対象とし,1 回~ 4 回目接種までの安全性に関する非介入,前向き観察試験である.2014 年3 月~ 2015 年2 月に被接種者1,087 人が登録され,全例の調査票が回収され,このうち,1,071 例を解析対象とした.本剤の単独接種は4%前後と少なく,多くが他のワクチンとの同時接種であった.副反応は432 例(40.3%)に発現し,ほとんどが軽度から中等度であった.主な注射部位局所反応はワクチン接種部位紅斑283 例(26.4%),ワクチン接種部位腫脹249 例(23.2%)であり,全身反応は発熱232 例(21.7%),痙攣発作1 例(0.1%)であった.日常診療において,本剤は概して用法・用量に従って使用され,他のワクチンと同時接種されていた.いくつかのワクチンとの同時接種で副反応発現率が高い組み合わせパターンもあったが,重症度は軽度から中等度であり,本剤の使用で安全性に特段の問題となるものはないと考えられた.
Key words | 沈降13 価肺炎球菌結合型ワクチン,小児,使用成績調査,使用実態,安全性 |
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連絡先 | 速水智行 〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7 ファイザー株式会社ワクチンメディカル・ア フェアーズ部 |
受付日 | 2022年5月26日 |
受理日 | 2022年8月12日 |
小児感染免疫 34 (3):183─197,2022
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