─症例報告─
股関節拘縮が2か月間残存した長内転筋化膿性筋炎の一小児例
佐藤 大記1), 小澤 恭子1), 浅田 洋司1)
1)仙台赤十字病院小児科
化膿性筋炎は熱帯地方に多い細菌感染症であるが,本邦はじめ温帯地域での報告も増加傾向である.これまでに化膿性筋炎後の関節拘縮についての報告例はほとんどない.右長内転筋化膿性筋炎に罹患し,約2 か月間にわたって股関節拘縮を呈した症例を経験した.症例は3 歳男児,右下肢痛・跛行を呈し発熱を伴ったため入院した.造影MRI 所見より長内転筋化膿性筋炎と診断し,切開排膿を行い,抗菌薬加療を行った.膿汁からはメチシリン感受性黄色ブドウ球菌を同定した.入院33 日目に退院し,抗菌薬は退院12 日目に終了した.退院後右股関節拘縮の残存と疼痛の増悪を認め,運動療法を行った.退院37 日目には関節拘縮所見は消失し,退院54 日目に疼痛を訴えなくなった.化膿性筋炎は関節拘縮と疼痛が比較的長期間残存する例が存在するため,運動療法など整形外科的な介入を検討すべきである.
| Key words | 化膿性筋炎,筋膿瘍,長内転筋,関節拘縮,運動療法 |
|---|---|
| 連絡先 | 佐藤大記 〒982-8501 仙台市太白区八木山本町2 丁目43-3 仙台赤十字病院小児科 |
| 受付日 | 2021年5月28日 |
| 受理日 | 2021年10月28日 |
小児感染免疫 33 (4):381─387,2021
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