─原著─
兵庫県で実施したおたふくかぜワクチン安全性調査
吉田 元嗣1), 岡藤 隆夫1), 鶴田 悟1), 八若 博司1), 飯尾 潤1), 笠井 正志1), 小林 謙1), 桃田 哲也1), 山本 千尋1), 熊谷 直樹1), 藤田 位1)
兵庫県小児科医会
ムンプスウイルスの宿主はヒトだけであり,ワクチンで根絶させる可能性がある疾患である.しかし,日本ではおたふくかぜワクチンが定期接種ではないため,数年毎の流行を繰り返している.定期接種化が遅れている理由は,国産株おたふくかぜワクチン接種後の無菌性髄膜炎発症率が高いとされていることである.しかし,低年齢で接種すれば無菌性髄膜炎発症率は低いという報告がある1,2).兵庫県小児科医会ではこれを検証するため,おたふくかぜワクチンの安全性について前向き調査を実施した.結果,2015 年 1 月~ 2018 年 3 月の間に 1 回目接種 20,541 回,2 回目接種 3,926回,合計 24,467 回の接種が報告された.副反応は唾液腺腫脹が 21 例報告され,無菌性髄膜炎はなかった.
Key words | おたふくかぜワクチン,定期接種化,無菌性髄膜炎 |
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連絡先 | 吉田元嗣 〒 679-4167 たつの市龍野町富永 770-30 吉田小児科医院 |
受付日 | 2021年9月3日 |
受理日 | 2021年4月17日 |
小児感染免疫 33 (3):211─211,2021
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