─症例報告─
Streptococcus intermediusによる腎膿瘍を発症した11歳女児
久田 弘望1), 高山 朝匡1), 利根川 尚也1)
1)沖縄県立南部医療センター・こども医療センター
症例は11歳女児で,4日間の発熱を主訴に来院し,左側腹部痛と左肋骨脊柱角叩打痛を認めた.腹部超音波検査で左腎臓に60mm×44mmのecho free spaceを認めたため,腹部造影CT検査を追加し,左腎膿瘍と診断した.CTガイド下に膿瘍ドレナージを行い,抗菌薬療法を開始した.ドレナージした排液からStreptococcus intermediusが検出された.S. intermediusは主に口腔内の常在菌叢に存在し,他のoral Streptococciとは異なり,脳や肝臓に膿瘍形成する特性をもつ.しかし,未だ腎膿瘍の起因菌としての報告はないため報告する.
Key words | 肋骨脊柱角叩打痛, 画像診断, 腎膿瘍, Streptococcus intermedius, インターメディシリン |
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連絡先 | 久田弘望 〒906-0013宮古島市平良字下里427-1 沖縄県立宮古病院医局 |
受付日 | 2020年5月27日 |
受理日 | 2020年11月19日 |
小児感染免疫 33 (1):30─34,2021
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