機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

機関誌「小児感染免疫」オンラインジャーナル > 第31巻第4号目次 > 抄録

─症例報告─

急性乳様突起炎の初期治療としてアンピシリンを投与し軽快した2症例

松川 幸弘1,2), 伊藤 英介2)

1)国立成育医療研究センター小児がんセンター 2)済生会滋賀県病院小児科


急性乳様突起炎は急性中耳炎の合併症として健常小児にも発症する.エビデンスレベルの高い治療ガイドラインはなく,広域スペクトルの抗菌薬が記載されている書籍が多いが,狭域抗菌薬で治療可能であった急性乳様突起炎の2小児例を経験した.症例1は4歳の女児.左急性乳様突起炎に対してampicillin(ABPC)の点滴静注,その後amoxicillin(AMPC)の内服に切り替え治療を完遂することができた.症例2は1歳の男児.両側急性乳様突起炎に対してABPCの点滴静注,その後AMPCの内服に切り替え治療を完遂することができた.急性乳様突起炎と診断された時点で合併症の有無と耐性菌感染のリスク,全身状態を十分評価すれば,経験的治療として狭域スペクトラムの抗菌薬の選択が可能と考える.

Key words 急性乳様突起炎, 治療, 狭域抗菌薬
連絡先 松川幸弘 〒157-8535 東京都世田谷区大蔵2-10-1 国立成育医療研究センター小児がんセンター
受付日 2019年5月9日
受理日 2019年9月3日

小児感染免疫 31 (4):367─371,2019

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