─原著─
小児における術後縦隔炎の特徴
中村 幸嗣1,2), 堀越 裕歩1)
1)東京都立小児総合医療センター感染症科 2)聖マリアンナ医科大学小児科
術後縦隔炎は長期間の抗菌薬治療を要するだけでなく,致死率も高率となる重症感染症である.過去の研究は成人例を中心に行われており,小児例の実態は不明な点が多い.小児術後縦隔炎の特徴を明らかにするため,2010年3月から2017年3月の期間に当院で治療した術後縦隔炎を対象として後方視的検討を行った.症例は20例,発症年齢中央値は9か月(IQR:4~12か月),術後発症日数中央値は11.5日(IQR:7~14日)であった.診断時に38℃以上の発熱を認めた症例は10例(50%)で,皮膚発赤や排膿など局所所見の変化を認めた症例は18例(90%)であった.起因菌は,グラム陽性球菌が16例でStaphylococcus aureusが7例と最多となり,Staphylococcus epidermidisが5例と続いた.グラム陰性桿菌は5例,その他Candida属1例,不明1例であった.菌血症は5例(25%)に合併し,全例グラム陽性球菌が起因菌であった.小児術後縦隔炎の早期診断には,創部の注意深い観察が重要と考えられた.
| Key words | 心臓手術, 術後縦隔炎, 手術部位関連感染症, 小児 |
|---|---|
| 連絡先 | 中村幸嗣 〒216-8511 川崎市宮前区菅生2-16-1 聖マリアンナ医科大学小児科 |
| 受付日 | 2019年2月7日 |
| 受理日 | 2019年9月3日 |
小児感染免疫 31 (4):335─340,2019
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