─原著─
小児肺炎マイコプラズマ感染症診療におけるQuenching Probe PCR法の有用性の検討
鈴井 良輔1,2), 河野 好彦1,3), 安藤 将太郎1), 川田 潤一2), 伊藤 嘉規2)
1)岡崎市民病院小児科 2)名古屋大学大学院医学系研究科小児科学 3)トヨタ記念病院小児科
肺炎マイコプラズマ感染症は小児における下気道炎の主な起因菌の一つであり,近年ではマクロライド耐性化が問題視されている.今回,小児肺炎マイコプラズマ感染症診療におけるQuenching Probe PCR(QP-PCR)法の有用性について検討した.2015年9月~2016年9月にQP-PCR法で肺炎マイコプラズマ感染症と診断され入院加療を行った16歳未満の124例を対象とし,マクロライド感性の有無,年齢,性別,検査前に用いていた抗菌薬の種類,末梢血白血球数,LDH値,CRP値,ステロイド使用の有無,喘息症状の有無,酸素使用の有無,入院期間,発熱期間を後方視的に検討した.同一入院期間中にマクロライド感性と耐性が順に検出された1例を除いた123例の内うち,QP-PCR法によるマクロライド感性群(S群)は71例,マクロライド耐性群(R群)は52例であった.S群とR群でQP-PCR法の結果に準じた抗菌薬への変更後の発熱期間に有意差はなかった(p=0.73).また,抗菌薬の選択がQP-PCR法の結果に合致していた群と合致していなかった群では前者において全発熱期間(p<0.01),入院期間(p=0.02)が有意に短かった.QP-PCR法は小児肺炎マイコプラズマ感染症の診断および抗菌薬の選択に有用であることが示唆された.
Key words | 肺炎マイコプラズマ, マクロライド耐性肺炎マイコプラズマ, PCR法, Qプローブ法 |
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連絡先 | 鈴井良輔 〒444-8553 岡崎市高隆寺町字五所合3-1 岡崎市民病院小児科 |
受付日 | 2019年2月18日 |
受理日 | 2019年6月4日 |
小児感染免疫 31 (3):247─254,2019
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