─原著─
急性蕁麻疹を呈した抗原検査陽性の肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)感染症例の検討
清益 功浩1)
1)大和高田市立病院小児科
急性蕁麻疹を呈した抗原検査陽性の肺炎マイコプラズマ感染症例を検討したので報告する.2016年1月~12月までの1年間に,当科を受診した症例のうち,肺炎マイコプラズマ抗原検査陽性を示した127名を対象とした.年齢は1~15歳(中央値6歳)で男児70例,女児57例であった.そのうち,急性蕁麻疹を呈した症例は4例(3%)であった.4例すべて女児で抗菌薬を使用し,3例で抗ヒスタミン薬を使用していた.4例とも速やかに軽快し,以降,蕁麻疹の再発はみられていない.肺炎マイコプラズマ感染を疑った場合,抗体検査より抗原検査を迅速に行うことで,早期診断することができ,さらにそれにより早期に適切な抗菌薬で治療することで急性蕁麻疹の発症を予防することができる可能性が示唆された.
Key words | 蕁麻疹, 肺炎マイコプラズマ, 抗原検査 |
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連絡先 | 清益功浩 〒635-8501 大和高田市礒野北町1-1 大和高田市立病院小児科 |
受付日 | 2017年8月7日 |
受理日 | 2017年11月24日 |
小児感染免疫 29 (4):331─335,2018
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