機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─症例報告─

呼吸器症状を呈さずに多彩な肺外症状を呈し,Mycoplasma pneumoniae感染症の関与が疑われた女児例

多加喜 望1), 戸澤 雄紀1), 杉本 哲1)

1)綾部市立病院小児科
〔〒623-0011 綾部市青野町大塚20-1〕


症例は6歳女児.呼吸器症状を伴うことなく発熱,紅斑,移動性の関節痛を認め入院となった.入院時より低補体血症と肉眼的血尿,蛋白尿を認め,急性糸球体腎炎が疑われた.A群β溶連菌迅速検査は陰性で,血清ASOやASKの上昇は認めなかった.多形紅斑と関節炎は保存的治療で軽快し,血尿と蛋白尿も消失し,低補体血症も改善を認めた.入院後の血清マイコプラズマ抗体価(PA法)の上昇から,一連の症状はMycoplasma pneumoniae感染症の関与が強く疑われた.M. pneumoniae感染症による肺外症状は,時にリウマチ性疾患や膠原病などの症状と鑑別が難しくなることがあり,そのような疾患が疑われる症例は,たとえ呼吸器症状を伴わなくてもM. pneumoniae感染症の関与を疑う必要がある.

Key words Mycoplasma pneumoniae, 肺外症状, 急性糸球体腎炎, 関節炎, 多形紅斑
受付日 2017年1月16日
受理日 2017年6月12日

小児感染免疫 29 (3):253─258,2017

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