─原著─
南房総医療圏におけるロタウイルスワクチンの有効性評価
岩間 真弓1), 伊東 宏明1), 上原 貴博1)
1)亀田総合病院小児科
〔〒296-8602 鴨川市東町929番地〕
南房総医療圏における5歳未満児のロタウイルス(rotavirus,以下RV)胃腸炎入院率をワクチン導入前後で後方視的に比較し,RVワクチンの有効性を評価した.2008~2016年のRV胃腸炎流行期間(12~5月)にRV胃腸炎入院患者は90例,年齢中央値は19か月で,2歳未満が全体の58%を占めていた.胃腸炎関連けいれんをワクチン導入前に2例認めたが,全期間を通して急性脳炎・脳症などの重篤な合併例はなかった.ワクチン導入後のRV胃腸炎は23例で,全例RVワクチンは未接種であった.RV胃腸炎による5歳未満児の入院率(/1, 000人/年)はワクチン導入前後で2.4(2008~2012年)から0.9(2012~2016年)と減少を認めた(p <0.001).RVワクチン接種率は年々増加しており,2015年における0歳児の推定接種率は69%であった.RVワクチン推定接種率が11%(2014年),29%(2015年)であった2~4歳群においても,2014/'15年,2015/'16年シーズンの入院率がそれぞれ84%(p=0.014),100%(p <0.001)減少していた.南房総医療圏におけるRV胃腸炎の疾病負担とRVワクチンの有効性が明らかとなった.また,RVワクチン接種率が低値であった2~4歳群における入院率の低下からは,間接効果も示唆された.
| Key words | ロタウイルス胃腸炎, ワクチン有効性, 間接効果, 疾病負担, 胃腸炎関連けいれん |
|---|---|
| 受付日 | 2017年2月13日 |
| 受理日 | 2017年5月25日 |
小児感染免疫 29 (3):234─240,2017
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