機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

機関誌「小児感染免疫」オンラインジャーナル > 第29巻第2号目次 > 抄録

─総説─第48回日本小児感染症学会総会・学術集会教育講演─

疫学方法論とその応用―小児における環境保健学的研究―

頼藤 貴志1)

1)岡山大学大学院環境生命科学研究科
〔〒700-8530 岡山市北区津島中3-1-1〕


先の第48回日本小児感染症学会で話させて頂いたことを基に,小児系の先生方が臨床研究(特に観察研究)を読み解いたり,行ったりする際の一助になることを目的として,疫学方法論の紹介を行った.最初に疫学の定義,次に疫学用語の定義を行った後に,研究計画を立てる際にどのようなことに留意しなければならないのかを述べた.最後に,疫学的内容に関して学習する際に参考となる文献の紹介を行った.最近は様々なデータが電子化され,既存のデータを利用し,少ないコストで研究を実施できる環境が整ってきている.疫学方法論を用い,普段臨床の現場で先生方が感じることを検証・数値化することこそが,学会のテーマでもあった「研究と診療の連携」へ結びつくことではないだろうか.是非疫学研究にトライして頂けたらと思うし,この文章が少しでもその際の役に立てれば幸いである.

Key words 疫学, 臨床研究, 観察研究

小児感染免疫 29 (2):183─193,2017

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