─原著─
水痘感染症後脳梗塞の一例
横山 宏司1), 濱畑 啓悟1), 吉田 晃1)
1)日本赤十字社和歌山医療センター小児科
〔〒640-8558 和歌山市小松原通4-20〕
水痘感染症の合併症として皮膚細菌感染症,脳症,肺炎が知られている.今回,水痘感染症罹患後に脳梗塞を呈した症例を経験した.水痘感染症関連の脳梗塞の経過ならびに当院で経験した小児脳梗塞症例と水痘の関連性の検討と合わせて報告する.症例は4歳の男児,水痘感染症に罹患約1カ月後,片麻痺を主訴に受診,頭部MRI検査にて脳梗塞と診断し,抗凝固剤,抗血小板剤,抗ウイルス剤・ステロイド剤の投与を行った.水痘感染症罹患後脳梗塞を発症することがあり,頭部MRI検査は診断上有用である.水痘感染症罹患後に片麻痺を呈する症例では脳梗塞を考慮すべきである.
Key words | 水痘, 合併症, 脳梗塞, 頭部MRI検査, 予防接種 |
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受付日 | 2015年10月14日 |
受理日 | 2016年2月3日 |
小児感染免疫 28 (1):7─11,2016
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