─原著─
ロタウイルス胃腸炎の急性期に溶血性尿毒症症候群を発症した1例
名和 智裕1), 横澤 正人1), 辰巳 正純2), 中田 修二3), 堤 裕幸2)
1)北海道立子ども総合医療・療育センター循環器科
〔連絡先:〒266-0007 千葉市緑区辺田町579-1 千葉県こども病院循環器内科〕
2)札幌医科大学小児科学講座
3)なかた小児科
ロタウイルス胃腸炎の急性期に溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症した1例を経験した.ロタウイルス感染症は,急性胃腸炎以外の腸管外合併症を呈することが明らかになっている.また,HUSの原因の90%以上は腸管出血性大腸菌(EHEC)であるが,EHECが原因とならない非典型HUSが10%存在する.本症例では,詳細な原因菌検査においてもEHECの感染を証明できず,ロタウイルス感染による腸管外合併症の1病型として,HUSを発症した可能性が示唆された.
Key words | ロタウイルス, 溶血性尿毒症症候群, 腸管出血性大腸菌, 腸管外合併症 |
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受付日 | 2015年3月11日 |
受理日 | 2015年8月5日 |
小児感染免疫 27 (3):191─196,2015
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