機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─原著─

7価肺炎球菌結合型ワクチン接種後に血清型6Bと血清型6Aによる肺炎球菌性肺炎を繰り返し発症した重症心身障害児における血清型特異免疫の検討

成相 昭吉1), 矢内 貴憲1), 藤原 祐1), 鈴木 紗弓1)

1)横浜南共済病院小児科
〔〒236-0037 横浜市金沢区六浦東1-21-1〕


4歳7か月と4歳9か月に7価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV7)を,5歳1か月に23価肺炎球菌莢膜多糖体ワクチンを1回接種したにもかかわらず,5歳3~6か月までに血清型6Bによる肺炎球菌性肺炎を5回,5歳11か月と6歳9か月に血清型6Aによる肺炎球菌性肺炎を2回発症し,入院を要した重症心身障害児を経験した.
6歳9か月の入院時の血清を用いて血清型特異免疫を調べたところ,血清型6Bを含むPCV7血清型および血清型6Aの血清型特異IgG濃度は感染防御閾値以上に上昇していたが,血清型6Bと血清型6Aの血清オプソニン活性(OPA)は感染防御閾値未満であった.侵襲性肺炎球菌感染症と同様に肺炎球菌による局所感染症においても,その発症を抑止するためにはOPAの獲得が必要であることが示唆された.
後日7歳時に13価肺炎球菌結合型ワクチンを1回接種した.4週間後,血清型6Bと血清型6AのOPAが感染防御閾値以上に上昇したことを確認した.

Key words 肺炎球菌, 血清型, 肺炎球菌結合型ワクチン, オプソニン活性, capsule switching
受付日 2015年1月23日
受理日 2015年4月16日

小児感染免疫 27 (2):113─118,2015

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