機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

機関誌「小児感染免疫」オンラインジャーナル > 第26巻第4号目次 > 抄録

─日本小児感染症学会若手会員研修会第5回福島セミナー─

PCV7,ヒブワクチン普及後の肺炎球菌およびインフルエンザ菌感染症診療における課題

グループワーク:グループA
加藤 耕治1), 浅野 裕一朗2), 大野 真由美3), 中村 孝裕4), 林 歩実5)
チューター
成相 昭吉6)

1)トヨタ記念病院 2)公立岩瀬病院 3)札幌医科大学附属病院 4)東邦大学大学院
5)獨協医科大学病院 6)横浜南共済病院


乳幼児の多くは肺炎球菌やインフルエンザ菌を上咽頭に定着させている.この無症候性定着が発端となり,肺炎や髄膜炎などが生じるとされる.日本,米国ともに肺炎球菌結合型ワクチン・ヘモフィルスインフルエンザb型ワクチンの導入以降,両菌による侵襲性感染症は減少傾向にある.しかし,肺炎球菌やインフルエンザ菌の保菌率はワクチンの導入前後で変化はなく,同時にワクチンに含まれない血清型の肺炎球菌やb型以外のインフルエンザ菌による侵襲性感染症の報告が多くなっている.また,本来上咽頭の常在菌であるモラキセラ・カタラーリスによる菌血症の1例が,ワクチン接種後の生来健康な乳児に発症したとする報告もある.乳幼児の感染症においては,侵入門戸である上咽頭の培養を採取することが重要であるとともに,ワクチン普及後に伴い原因菌やその血清型の変化が進むと考えられ,今後の疫学的データに注目する必要がある.

Key words 上咽頭培養, ヒブワクチン, 肺炎球菌ワクチン, 無症候性定着, 侵襲性感染症

小児感染免疫 26 (4):495─500,2015

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