─原著─
7価肺炎球菌結合型ワクチン普及による乳幼児下気道感染症例の上咽頭から検出された肺炎球菌株における血清型の変化
成相 昭吉1), 内村 暢1), 金高 太一1), 岩澤 堅太郎1), 藤原 祐1), 鈴木 紗弓1), 小川 真喜子1)
1)横浜南共済病院小児科
〔〒236-0037 横浜市金沢区六浦東1-21-1〕
7価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV7)接種が導入された2010年に引き続き,公費助成を得て接種が普及した2011年および2012年にも乳幼児下気道感染症例の上咽頭から検出された肺炎球菌株の血清型を調べた.各年度において,肺炎球菌検出率は21.9%,22.0%,21.7%,検出株数は132株,135株,147株,検出例におけるPCV7接種率は0%,34.6%,71.4%と上昇し,PCV7血清型株検出率は61.4%,32.6%,16.3%と減少した.2011年と2012年のPCV7接種例におけるPCV7血清型株検出率は,それぞれ17.0%,15.2%と著減し,並行して未接種例においてもそれぞれ40.5%,19.0%と減少した.13価ワクチンに含まれる6血清型では,1・5・7Fは検出されなかったが3・6A・19Aは検出され,各年度合わせて19.7%,12.6%,15.0%の検出率であった.
Key words | 肺炎球菌, 上咽頭定着, 血清型, 7価肺炎球菌結合型ワクチン |
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受付日 | 2013年12月4日 |
受理日 | 2014年2月20日 |
小児感染免疫 26 (2):213─219,2014
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