機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

機関誌「小児感染免疫」オンラインジャーナル > 第25巻第4号目次 > 抄録

─原著─

胆嚢腫大を合併した川崎病にショックを伴った1例

長柄 俊佑1), 川瀬 恒哉1), 佐々木 智章1), 小山 典久1)

1)豊橋市民病院小児科
〔〒441-8570 豊橋市青竹町字八間西50〕


胆嚢腫大とショックによる意識障害を認めた川崎病の1歳男児例を経験した.全身性炎症反応症候群を併発し,ショックに陥ったものと考えられた.外科的治療の適応も考慮したが,内科的治療で軽快した.
川崎病の胆嚢腫大合併例はまれではないが,ショックと意識障害をきたした重篤例の報告はみあたらない.川崎病患児の胆嚢腫大の治療方針は原則的に内科的治療であることをあらためて確認した,貴重な症例と考えられた.

Key words 川崎病, 胆嚢腫大, 敗血症性ショック, 黄疸, 急性胆管炎
受付日 2013年5月15日
受理日 2013年8月20日

小児感染免疫 25 (4):407─411,2014

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