機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─原著─

鼻汁中サイトカインからみたRSウイルス感染症の重症化解析

三浦 太郎1), 柏木 保代1), 河島 尚志1)

1)東京医科大学小児科学講座
〔〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-7-1〕


Respiratory syncytial virus(RSV)感染症の重症度を予測する因子の検討を目的とし,重症14人,軽症32人の鼻汁にてサイトカインの検討を行った.さらに宿主側の免疫応答の背景としてのsingle nucleotide polymorphisms(SNPs)を検討した.サイトカインプロファイリングではIL-13が,messenger RNAレベルではIL-8が重症群において高値であった.IL-8-251T/A SNPsにおける重症度での比較では,AのアレルがRSV感染症群でコントロールと比べ有意差を認めた.RSV感染症の重症度は,RSVの外来要因と遺伝的な宿主要因によるサイトカイン・ケモカイン過剰産生の関連が示唆された.

Key words RS ウイルス, サイトカイン, SNPs
受付日 2013年4月18日
受理日 2013年6月3日

小児感染免疫 25 (3):255─262,2013

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