機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─第44回日本小児感染症学会緊急提言─

コロナウイルスと重症急性呼吸器感染症:SARS出現から10年,そして新型コロナウイルスの出現と今後の課題

押谷 仁

東北大学大学院医学研究科微生物学分野
〔〒980-8575 仙台市青葉区星陵町2-1〕


2003年に世界的な流行を引き起こしたSARS(severe acute respiratory syndrome)は,それまで全く知られていなかったコロナウイルスによって起きた新興感染症であった.その出現からほぼ10年が経過した2012年9月に,新たなコロナウイルスによる重症急性呼吸器感染症の患者が確認された.いずれも中東で感染した可能性があるが,感染源は特定されていない.SARS出現から10年が経ち,新興感染症に対する危機感が薄れているが,感染症に対する危機管理体制をもう一度見直す必要がある.

Key words コロナウイルス, 新興感染症, 感染症危機管理, SARS

小児感染免疫 25 (2):185─188,2013

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