機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

機関誌「小児感染免疫」オンラインジャーナル > 第25巻第2号目次 > 抄録

─原著─

保存的治療で治癒した両側化膿性閉鎖筋・内転筋筋炎,恥坐骨骨髄炎の1例

上島 洋二1,2), 松林 里絵1), 松林 正1)

1)聖隷浜松病院小児科
〔〒430-8558 浜松市中区住吉2-12-12〕
2)埼玉小児医療センター感染免疫科


生来健康な8歳男児.受診時のMRIで両側化膿性閉鎖筋・内転筋筋炎,恥坐骨骨髄炎と診断した.血液培養でmethicillin-susceptible Staphylococcus aureusが検出され,同菌が起炎菌と判断した.経過中に内転筋に膿瘍形成を認めたが,MRIで経時的に評価しながら保存的治療を継続し,計52日間の抗菌薬投与を行い,後遺症なく治癒した.MRIは早期診断や経時的評価に非常に有効であった.

Key words 化膿性筋炎, MRI, 小児
受付日 2012年10月31日
受理日 2013年4月30日

小児感染免疫 25 (2):169─173,2013

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