─原著─
ビリダンスレンサ球菌による重症感染症の臨床的検討
玉木 久光1), 大塚 正弘1), 伊藤 昌弘1)
1)東京都立墨東病院小児科
〔〒130-8575 東京都墨田区江東橋4-23-15〕
ビリダンスレンサ球菌は口腔内常在菌で病原性は低いが,ときに無菌部位に侵入し重症感染症を引き起こす.当科では2001~2012年の期間中に5例の同菌による重症感染症を経験した.脳膿瘍1例,感染性心内膜炎1例,グラフト感染疑い1例,菌血症2例であった.3例に基礎疾患(心室中隔欠損症,完全大血管転移症,脳性麻痺)を認めた.2例は健康小児であったが自然抜歯後と水痘後の罹患であり,同菌の病原性発症への関与が疑われた.
Key words | ビリダンスレンサ球菌, 脳膿瘍, 感染性心内膜炎, 菌血症 |
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受付日 | 2013年1月13日 |
受理日 | 2013年2月27日 |
小児感染免疫 25 (2):137─143,2013
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