─原著─
不明熱の精査中に診断に至った急性散在性脳脊髄炎の1例
國吉 保孝1), 田代 実1)
1)津軽保健生活協同組合健生病院小児科
〔〒036-8511 弘前市野田2-2-1〕
症例は5歳,女児.不明熱に対する精査目的に,第11病日に入院となった.入院後も発熱のみが遷延した.第23病日頃から入眠していることが多く,ふらつき歩行も出現した.第26病日の頭部MRI検査でADEMと診断した.同日よりステロイドパルス療法を実施し,後遺症なく軽快した.診断に難渋した不明熱の症例については,ADEMを鑑別診断にあげることで,非特異的症状が先行した時点で診断を進めることができると考えられた.
Key words | 急性散在性脳脊髄炎, 不明熱, 遷延性発熱, 非特異的症状 |
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受付日 | 2012年2月6日 |
受理日 | 2012年5月8日 |
小児感染免疫 24 (3):263─267,2012
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