─原著─
化膿性閉鎖筋炎の1例
中田 昌利1), 中村 由恵1), 熊倉 啓1), 吉岡 孝和1), 羽田 敦子1), 秦 大資1)
1)田附興風会医学研究所北野病院小児科
〔〒530-8480 大阪市北区扇町2-4-20〕
症例は10歳女子.発熱・歩行時の右股関節痛で発症した.外傷の既往はなかった.第4病日に入院となり,血液検査で赤沈34 mm/時,CRP 5.1 mg/dlと炎症所見を認めた.単純MRIで右内閉鎖筋・外閉鎖筋にのみ炎症所見を認め,化膿性閉鎖筋炎と診断した.ceftriaxone静注で速やかに症状は改善し,第17病日に退院となった.ceftriaxone点滴2週間・cefpodoxime proxetil内服2週間の計4週間で加療した.
発熱・股関節痛を主訴とする患者では化膿性閉鎖筋炎も鑑別診断にあげ,MRIを早期に施行しなくてはならない.
Key words | 股関節痛, 化膿性筋炎, 内閉鎖筋, 外閉鎖筋 |
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受付日 | 2011年11月8日 |
受理日 | 2012年2月19日 |
小児感染免疫 24 (2):171─174,2012
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