機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

機関誌「小児感染免疫」オンラインジャーナル > 第24巻第1号目次 > 抄録

─原著─

ワクチン関連ポリオ麻痺の1例

石羽澤 映美1), 野原 史勝1), 雨宮 聡1), 梶野 真弓1), 赤平 百絵1), 白井 勝1), 坂田 宏1), 沖 潤一1)

1)旭川厚生病院小児科
〔〒078-8211 旭川市1条通24丁目111番地〕


症例は6カ月の男児.経口ポリオ生ワクチンを初回接種後17日目に発熱,いったん解熱したが,21日目に右優位の両下肢弛緩性麻痺を発症した.髄液検査では細胞数の上昇と蛋白の上昇を認めた.神経伝導速度は正常であった.脊髄MRIではT2強調画像で第12胸髄の右前角が高信号で描出され,便からはワクチン株のポリオウイルスが分離された.発症から60日以上麻痺が継続したため,ワクチン関連ポリオ麻痺と診断した.

Key words ポリオ, ワクチン副反応, 経口ポリオ生ワクチン, 急性弛緩性麻痺, ポリオ不活化ワクチン
受付日 2011年6月9日
受理日 2011年10月18日

小児感染免疫 24 (1):25─29,2012

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