機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─原著─

免疫グロブリン大量療法後の川崎病回復期に特発性血小板減少性紫斑病を合併した1例

池上 千晶1), 岡田 隆文1), 松原 啓太1), 込山 修1)

1)国立病院機構東京医療センター小児科
〔〒152-8902 東京都目黒区東が丘2-5-1〕


免疫グロブリン大量療法(IVIG)を行った川崎病の回復期に特発性血小板減少性紫斑病(ITP)を合併した1例を経験した.第5病日に川崎病と診断し,IVIGを開始した.川崎病症状は速やかに消失したが,第13病日に著明な血小板減少を認めた.骨髄像ではITPに矛盾しない所見を認め,血小板減少はステロイド治療により改善した.川崎病回復期にITPと診断した症例はまれで,本症例では川崎病とITPの関係性も示唆された.

Key words 川崎病, 免疫グロブリン大量療法, 血小板減少, 特発性血小板減少性紫斑病
受付日 2011年5月17日
受理日 2011年9月1日

小児感染免疫 24 (1):15─18,2012

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