機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

機関誌「小児感染免疫」オンラインジャーナル > 第23巻第3号目次 > 抄録

─原著─

臨床的に典型的なA群β溶血性レンサ球菌による咽頭・扁桃炎であるが迅速試験で陰性であった32例の咽頭培養細菌の検討

菊田 英明1), 柴田 睦郎2), 中田 修二3), 山中 樹4), 坂田 宏5), 小林 邦彦6), 「北海道,溶連菌感染症の予防投与に関する研究会」

1)特別医療法人とこはる東栄病院小児科
〔〒007-0841 札幌市東区北41条東16丁目3-14〕
2)北海道医療大学小児科
3)なかた小児科
4)山中たつる小児科
5)旭川厚生病院小児科
6)特別医療法人北楡会札幌北楡病院小児科


臨床的に典型的なA群β溶血性レンサ球菌(GABHS)による咽頭・扁桃炎であるがA群β溶連菌迅速試験で陰性であった32例の咽頭培養を行った.7名からGABHSが検出され(迅速試験の偽陰性率は22%),16名(50%)から原因になっている可能性のある細菌が検出され,これらはペニシリン耐性が多かった.以上から,GABHS咽頭・扁桃炎が強く示唆されるが迅速試験で陰性の場合,細菌培養を行うことを推奨する.

Key words A群β溶血性レンサ球菌, 咽頭・扁桃炎, 迅速試験陰性, 細菌培養, ペニシリン耐性菌
受付日 2011年2月17日
受理日 2011年4月21日

小児感染免疫 23 (3):233─239,2011

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