機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─原著─

新生児期に異なる臨床像を呈したエンテロウイルス感染症の双生児例

金子 孝之1,2), 大石 智洋2), 白井 崇準2), 根岸 潤2), 松尾 真意2), 塚野 真也2), 田口 哲夫2), 内山 聖1)

1)新潟大学大学院医歯学総合研究科内部環境医学講座小児科学分野
〔〒951-8510 新潟市中央区旭町通1-757〕
2)新潟県立新発田病院小児科


エンテロウイルス(コクサッキーウイルスB群4型)感染症の双生児例を経験した.エンテロウイルス感染症は軽症例から重症例まで多彩な臨床像を呈する.本症例は双生児例でありながら,髄膜炎,心筋炎と全く異なる臨床像と経過を示した.厳重な全身管理,免疫グロブリン療法などの治療により,重篤な後遺症なく回復した.発症までの期間と感染経路の違いが異なる病態を示した原因の一つと考えられた.

Key words エンテロウイルス感染症, 双生児, 新生児, 心筋炎, 髄膜炎
受付日 2010年8月24日
受理日 2011年3月24日

小児感染免疫 23 (2):155─161,2011

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