─原著─
人工呼吸管理後に離脱症候群をきたした乳児百日咳の1例
越智 史博1), 林 正俊1)
1)愛媛県立中央病院小児科
〔〒790-0024 松山市春日町83〕
日齢48の男児が咳嗽とチアノーゼを主訴に入院した.無呼吸発作のため,ミダゾラム,フェンタニルで鎮静し人工呼吸管理した.Piperacillin sodium(PIPC),clarithromycin(CAM),γグロブリン投与により呼吸状態は安定した.抜管後に離脱症状が出現し,再度,人工呼吸管理を要した.2回目の抜管後はミダゾラムの漸減中止により離脱症状は消失した.乳児百日咳では長期の人工呼吸管理を要することが多く,全身麻酔薬の急速な減量,中止による離脱症候群の発症に注意する必要がある.離脱症候群でみられるけいれんやそれに伴う無呼吸は乳児百日咳においてもみられるため,鑑別は困難であり発症予防が重要である.
Key words | 百日咳, 人工呼吸管理, 離脱症候群, ミダゾラム, フェンタニル |
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受付日 | 2010年10月26日 |
受理日 | 2011年3月16日 |
小児感染免疫 23 (2):149─154,2011
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