機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

機関誌「小児感染免疫」オンラインジャーナル > 第23巻第2号目次 > 抄録

─原著─

可逆性脳梁膨大部病変を伴ったtoxic shock syndromeの1例

堀川 慎二郎1), 野村 恵子1), 金兼 弘和1), 宮脇 利男1)

1)富山大学医学部小児科
〔〒930-0194 富山市杉谷2630〕


症例は9歳女児.発熱・全身の発疹・意識障害にて救急搬送され,脳MRI拡散強調画像にて脳梁膨大部に異常高信号域を認めた.右腋窩部膿疹からTSST-1産生黄色ブドウ球菌が検出されtoxic shock syndrome(TSS)と診断.入院9日目の脳MRIでは脳梁膨大部の異常信号域は消失しており,可逆性脳梁膨大部病変と考えられた.TSSに起因する可逆性脳梁膨大部病変の報告はみられず,考察を加えて報告する.

Key words 脳梁膨大部, 可逆性病変, MRI, 拡散強調画像, toxic shock syndrome
受付日 2010年9月14日
受理日 2011年1月20日

小児感染免疫 23 (2):141─147,2011

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