─原著─
改良されたムンプス酵素免疫法(EIA)-IgM抗体検査法の臨床評価
庵原 俊昭1), 中野 貴司1), 落合 仁2), 渡辺 正博3)
1)国立病院機構三重病院小児科
〔〒514-0125 津市大里窪田町357〕
2)落合小児科医院
3)すずかこどもクリニック
非特異陽性を減らし,ムンプスIgM抗体検出と臨床経過を一致させることを目的に,EIA-IgM抗体検出試薬の改良が行われ,急性耳下腺腫脹時に唾液と血清を採取した201例を対象に,改良品の検討を行った.改良により,現行品の弱陽性(1.2~2.4抗体指数)血清は,すべて判定保留以下となり,急性期におけるウイルス分離との関係では,ワクチン未接種群,ワクチン接種後期腫脹群ともに特異度が高まり感度が低下したが,感度の低下は急性期の診断に容認できる範囲であった.以上の結果から,改良品では臨床経過とIgM抗体の推移がよく相関すると推察された.
Key words | ムンプス, IgM抗体, ウイルス分離, 酵素免疫法, ワクチン不全 |
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受付日 | 2010年6月17日 |
受理日 | 2010年12月16日 |
小児感染免疫 23 (2):123─129,2011
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