機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─第42回日本小児感染症学会シンポジウム1─

Wiskott-Aldrich症候群の分子病態からみた感染症とWIPの役割

笹原 洋二

東北大学大学院医学系研究科小児病態学分野
〔〒980-8575 仙台市青葉区星陵町2-1〕


Wiskott-Aldrich症候群(WAS)は,WASP遺伝子変異により発症するX染色体連鎖性原発性免疫不全症である.WASPは造血細胞に発現し,特にT細胞受容体シグナル伝達系にてT細胞活性化と細胞骨格系を制御する.近年の基礎的および臨床的なWAS研究の蓄積により,免疫不全の分子病態や臨床所見との相関がより明らかとなった.この総説では,WASにおける分子病態の知見をまとめ,WAS患者における感染症との関連性について論じる.次に筆者らはWIP(WASP-interacting protein)がWASP蛋白質安定化に重要であることを示した.これはWAS症例におけるWASPミスセンス変異がWIP結合領域に集中している論拠となった.最後に,常染色体性WASとしてのWIP欠損症発見の可能性について論じる.

Key words Wiskott-Aldrich症候群, WASP, WIP, T細胞受容体シグナル伝達系

小児感染免疫 23 (1):75─80,2011

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