機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

機関誌「小児感染免疫」オンラインジャーナル > 第22巻第3号目次 > 抄録

─原著─

NICUにおけるノロウイルスのpseudo-outbreak―新生児便検体におけるノロウイルス迅速診断キットの高頻度の偽陽性―

高橋 伸方1), 和田 智顕1), 池田 政憲1)

1)福山医療センター
〔〒720-8520 福山市沖野上町4-14-17〕


ノロウイルス胃腸炎は迅速な院内感染対策を要することもあり,迅速診断キットが普及しつつある.当院NICUで迅速診断(クイックナビTM-ノロ)陽性患者が続発しoutbreakとして対応したが,RT-PCR法などで陰性と判明し,迅速診断の偽陽性と考えられた事例を認めた.同キットは新生児の糞便を用いた場合,特異度が低下する可能性がある.診断においてはRT-PCR法など他の方法も考慮し,慎重に行われる必要がある.

Key words ノロウイルス, 迅速診断キット, 偽陽性, outbreak, 新生児
受付日 2009年12月17日
受理日 2010年6月3日

小児感染免疫 22 (3):223─226,2010

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