機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

機関誌「小児感染免疫」オンラインジャーナル > 第22巻第2号目次 > 抄録

─原著─

ワクチンの痛みや局所反応の差異とチメロサールあるいは2-フェノキシエタノール含有ワクチンとの関連

寺田 喜平1), 井上 美佳1), 山口 徹也1), 荻田 聡子1), 川崎 浩三1), 尾内 一信1)

1)川崎医科大学小児科
〔〒701-0192 倉敷市松島577〕


2008年度のインフルエンザワクチンは前年度より痛みが少なかったかを検証するため,看護師752名を対象にワクチン接種に関連する痛みや発赤,腫脹,かゆみをアンケートで後方視的に比較した.その結果,2007年度は2008年度よりワクチン関連の痛み(1.6~11.6倍),発赤(1.6倍),腫脹(1.5倍),かゆみ(1.1倍)は強く,2008年度に保存剤がチメロサールから2-フェノキシエタノールへ変更されたことと関連が強いと思われた.それを検証するため,二重盲検法でボランティアにワクチン含有濃度と同濃度に溶解した生食水を左右の上腕に接種した.チメロサール接種側が2-フェノキシエタノール接種側より痛みや発赤,腫脹が強いと思われた.チメロサールは有機水銀であることから減量や除去が求められているが,今回の痛みや局所反応の結果からも早期除去あるいは変更が望まれる.

Key words インフルエンザワクチン, チメロサール, ワクチン関連痛み, 局所反応, 2-フェノキシエタノール
受付日 2009年10月26日
受理日 2010年1月13日

小児感染免疫 22 (2):145─150,2010

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