─原著─
発熱,筋痛,関節痛で発症しブルセラ症と考えられた1女児例
大宜見 力1,2), 本間 なずな2), 田中 理砂2), 大石 勉2), 小宮 智義3)
1)現 国立成育医療センター膠原病・感染症科
〔〒157-8535 東京都世田谷区大蔵2-10-1〕
2)埼玉県立小児医療センター感染免疫アレルギー科
3)北里研究所生物製剤研究所
発熱,筋痛,関節痛を主訴とし,ブルセラ症と診断した14歳女児例を経験した.血液培養は陰性であったが,血清凝集反応でBrucella canisに対する抗体価が160倍と上昇を認めた.リファンピシンとテトラサイクリン系抗菌薬を併用し6週間投与した.自宅で飼育しているイヌから感染した可能性が考えられた.わが国ではブルセラ症の報告は極めてまれであるが,不明熱の鑑別疾患として重要であり報告する.
Key words | ブルセラ症, B. canis, 不明熱, 人獣共通感染症, 血清凝集試験, SAT |
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受付日 | 2009年7月30日 |
受理日 | 2009年11月18日 |
小児感染免疫 22 (1):29─33,2010
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