機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

機関誌「小児感染免疫」オンラインジャーナル > 第21巻第3号目次 > 抄録

─原著─

髄膜炎を合併した類上皮腫を伴う後頭部先天性皮膚洞の1例

西原 卓宏1,2), 古瀬 昭夫1), 瀬口 聖史1), 鶴田 元子1)

1)熊本中央病院小児科
2)現 熊本労災病院小児科
〔〒866-8533 八代市竹原町1670〕


後頭部正中線上の化膿した皮下腫瘤,黄色ブドウ球菌による髄膜炎を合併した,後頭部先天性皮膚洞の2歳女児例を経験した.髄膜炎の髄液所見と発熱が続き,頭部MRI検査を施行し,クロラムフェニコールを使用した.後頭部頭皮下の骨欠損像とそれに連続する径2.5 cm大の腫瘤を大槽内に認め,髄液所見と発熱は改善した.後頭下開頭腫瘍摘出術を施行したところ,膿瘍合併の類皮腫であった.後頭部先天性皮膚洞を無症状期に診断するのは困難であるが,健診などでの後頭部の注意深い観察により早期発見を行い,重篤な合併症を発症する前に治療を行うことと,難治性,反復性の髄膜炎においては,必ずMRI検査を施行し,先天性皮膚洞を鑑別することが重要と思われる.

Key words 後頭部先天性皮膚洞, 皮下腫瘤, 難治性髄膜炎, 脳膿瘍, 類皮腫
受付日 2009年5月14日
受理日 2009年7月6日

小児感染免疫 21 (3):230─234,2009

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