機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─原著─

Streptococcus pneumoniae 14型により化膿性股関節炎をきたした小児例

正田 哲雄1), 磯崎 淳1)

1)横浜市立みなと赤十字病院小児科
〔〒231-8682 横浜市中区新山下3-12-1〕


1歳6カ月男児.発熱,跛行を主訴に来院し,化膿性股関節炎の疑いで入院した.切開排膿術を施行し,血液培養と排膿液からは肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)が分離された.遺伝子検査ではpbp1a+pbp2x遺伝子変異株であり,莢膜血清型は14型であった.S. pneumoniaeは,小児化膿性関節炎の起炎菌として比較的まれであるが,耐性化が進んでおり,重要な起炎菌である.今後,ワクチン導入に向けても,化膿性関節炎におけるS. pneumoniaeの詳細な検討が期待される.

Key words Streptococcus pneumoniae, 化膿性関節炎, 小児
受付日 2009年1月21日
受理日 2009年4月7日

小児感染免疫 21 (2):107─111,2009

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