─第40回日本小児感染症学会シンポジウム2─
ロタウイルスワクチン―過去から現在,そして未来へ
谷口 孝喜**
**藤田保健衛生大学医学部ウイルス・寄生虫学講座
〔〒470-1192 豊明市沓掛町田楽ヶ窪1-98〕
1973年のヒトロタウイルスの発見以来,ロタウイルス研究において,ロタウイルスワクチンの開発はその目標であった.これまで,ワクチン候補としては,ウシロタウイルス株の利用に始まり,サルロタウイルス株,ヒト-サルロタウイルスのリアソータントと変遷しながら,結局,2006年に弱毒生ヒトロタウイルスワクチンRotarixとヒト-ウシロタウイルスのリアソータントRotaTeqの2種のワクチンがゴールに達した.これらのワクチンの成果がこの数年で明らかになるであろう.そして,今後は,第2世代のヒトロタウイルスワクチンへ向けて,さらに試行錯誤が続けられると思われる.
Key words | 胃腸炎, RotaTeq, Rotarix |
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小児感染免疫 21 (1):29─36,2009
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