─原著─
BCG骨髄炎の2幼児例―早期診断のための遺伝子検査の有用性―
上野 健太郎1), 水流 由美子1), 西 順一郎1), 大楠 清文3), 川畑 了大2), 河野 嘉文1)
1)鹿児島大学医学部・歯学部附属病院小児科
2)同 整形外科
〔〒890-8520 鹿児島市桜ヶ丘8-35-1〕
3)岐阜大学大学院医学系研究科病原体制御学分野
症例1は1歳3カ月男児.BCG接種10カ月後に左前胸部に皮下腫瘤を認め,左第6肋骨の溶骨性変化を認めた.症例2は1歳5カ月男児,接種6カ月後から左膝関節の熱感,腫脹を繰り返した.いずれも生検病理組織は乾酪壊死を伴った類上皮肉芽腫で,結核患者との接触はなく,クォンティフェロン検査陰性.症例1は遺伝子検査でBCG東京株と同定した.BCG既接種者の骨髄炎では,BCG骨髄炎を疑って早期の抗酸菌培養と遺伝子検査が重要である.
Key words | BCG骨髄炎, クォンティフェロン検査, 遺伝子検査, PCR |
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受付日 | 2008年5月26日 |
受理日 | 2009年2月18日 |
小児感染免疫 21 (1):7─12,2009
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