機関誌「小児感染免疫」 オンラインジャーナル

抄録

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─原著─

Streptococcus pyogenesにより複数の領域に深頸部膿瘍をきたした小児例

正田 哲雄1), 磯崎 淳1)

1)横浜市立みなと赤十字病院小児科
〔〒231-8682 横浜市中区新山下3-12-1〕


症例は4歳男児.発熱,右頸部腫脹で受診し,化膿性頸部リンパ節炎の診断で入院した.造影CTで複数の領域に膿瘍を認めたため深頸部膿瘍と診断し,緊急切開排膿術を施行した.咽頭培養と膿瘍排膿液よりStreptococcus pyogenesが分離された.複数の領域に深頸部膿瘍をきたす小児例は比較的まれである.診断が困難で急速な経過をとる場合もあり,小児科医にとって早期の画像診断,外科的処置の判断が重要である.

Key words Streptococcus pyogenes, 深頸部膿瘍, 小児
受付日 2008年10月16日
受理日 2009年1月7日

小児感染免疫 21 (1):3─6,2009

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